「その情熱、迷惑だ。」

 

 ネットの距離から存在を知ったのだが

とても感性豊かで自分だけの誰にも無いフィールドを持ち

自己個性と、とても素直な表現で写真発信してらっしゃる方が居りました。

 その方はその実力からフォトコンペにも頭角を現し

僕はその背中を追いたくリスペクとしていました。

 

 その位の存在の方ですから、色んな人から注目着目されるのは当然なのだが

同郷、同県下の腕自慢の天狗さんや、

まだ青いキャリアのアマフォトグラファーからも注目され

その撮影した定点やその人だけの視点で辿り着いたフィールドを

そうした輩からドンドン模写され複写されネットで熱烈に活発に外交している人らに、

あっという間にパクられ三昧の撮影地点になってしまい

見ていてとても心苦しく思ったのでした。

 

 それらの街灯に集る虫達みたいなものは、

その人が幾重にも労を費やし、マメに足を運び幾度もトライ&エラーしたり

その日その時しか得られない時間や現象なのに、

虫達がEXIFからいとも簡単に盗みさも自分が苦労して探して感動に出会ったかのような

キャプションを付け、さらにGPSタグまで付けてしまったり

また更にそれに靡く後輩を連れ、どうだい、ここ良いだろう的な親玉になろうとし

何十と言うパクリ写真を量産する製造マシンと化してしまいました。

 

 その先人さんはとても温厚て心豊かな方なので

きっと苦笑いしつつ、あぁ僕の幾年もかけて辿り着いたフィールドを取られちゃった、

また自分だけの新たな良い定点を探さなきゃと、

人には嘆かず、またコツコツとカメラを持って行脚しつづけてらっしゃるようだけど。

 

 ネットには情報も刺激も良い刺激ももちろんある。

だが、そうしたネットジャンキーなフォトグラファーも

友好的なにこやかな顔をし、また当人はその意識無しに人の大事な物に踏み込んだり、

レベルも感性も満たぬ敵わぬな空回りな情熱な事に気付かぬままに

その上に自分の情熱を上書きしてネットにバラまいて我が収穫と自慢し

我のものとしてしまう行為に

僕は心痛く、切なく、悲しく、バカらしく、腹立たしく思う。

 

 そうした上書き野郎がまた悪い事に

フォトコンペなどに欲を出し引っかかったりするから余計にタチが悪い。

そりゃそうだろう、素晴らしい写真家が長年かけて築き上げた感動の地なのだから。

 

 

 

 その情熱、迷惑だ!

 

 

 

 自分の手と足と心と情熱と、積み重ねと繰り返しとを経た中から

自分だけの一枚を生み、育て、更新してこそ

将来見返しても色褪せぬ唯一の一枚となるものなのだから。

 

 ネットの交遊を

当人はその気無しに、良いものを自分も味わいたい、身に付けたい、得たい

もちろんその気持ちはわからなくもない。

 

 素晴らしい写真家を手本にしたいと思ったならば

その生き様や、一枚を生む経緯、そのフィールドを大切にしたい想いの

そこまでの経緯や撮影者の感情や人となりまで刺激を受けて欲しい。

発表された写真の素敵さや刺激の上澄みと

表面のディテールや色彩や構図、もちろん定点は言うまでもなく

 

 そこは盗みようが無く、盗んではいけなく踏み込んでは罪な領域ってあるんだと言う事。

感情込められていないアンドロイドロボット制作会社になってはイケナイ。

 

 盗まれるくらいになったのだから私も認められたんでしょうね。

そんな風に語っているであろうその素晴らしい写真を生む師が

僕には泣きたくなるほど眩しく大きい存在に感じた。

 

 

 そんな写真遊びなら辞めちまえ、その同郷傘下の青い虫達よ。

 

 僕はそう言いたい。

 

 

 *あまり具体的な特定の推測にならぬよう、中傷にも抗議にもならぬよう、

一般にある例や、こういう事あるよね、そんな読み方が出来る表現となるよう

適宜に表現をボカして濁して書かせてもらいました。

 

 

 でも、自然も風景も、景観も、

自分の部屋から一歩出た肉眼で見えるものは

本当は万人のものだし、上に書いた事は犯罪でもなんでもないし

参考にして自分も撮影して悪い事は法律上まで行くまでもなく

全然一切問題の無い行為ではあるのだけれど、

 

「写真道」という道として見るならば

資格が無いとまでは言わないが、僕は絶対に認めないな。

 

 自分だけの一枚を

自分だけの視点と観点と感情で

模写とも複写とも言われない真の自分写真を撮って行きたいものです。

 

 

 ただ、またその半面で

とっても良い定点だったから今度一緒に出掛けて撮影しようね。

そう誘いたい、共有したい写友も居る訳で

ゼロか100かとか白黒付けるとか言うものでもないし

交遊の距離や付き合いの深度、はたから見える距離と実の繋がりの距離までは

どこもどれも誰も計り切れないし分り切れないものでもありますね。

 

 

 難しく感情的に思うだけでなく

色んな視点観点での目配り心配りを想う事、

 

 

 大切な事ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

  cozy

 

 

 2012/11/04